乾燥肌と睡眠は関係あるの?
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寝不足の日が続いたら、肌が乾燥して調子が悪い…。だれもがこのような経験をしたことがあるかと思います。「寝ている間に美肌はつくられる」といわれるように、実は睡眠と肌は密接に関係をしています。ここでは、乾燥肌と睡眠の関係についてご紹介したいと思います。
A. 睡眠と乾燥肌は密接に関係をしています。ただし、眠っただけで乾燥肌が改善されるわけではありません。眠りの質が重要なんです。
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質の良い睡眠のキーワードは「ノンレム睡眠」「成長ホルモン」「メラトニン」
乾燥肌と睡眠の関係をご紹介するまえに、まずは、質の良い睡眠についてお話したいと思います。質の良い睡眠のキーワードは「ノンレム睡眠」「成長ホルモン」「メラトニン」と3つのキーワードがありますが、それぞれのキーワードについてみていきましょう。
質の良い睡眠のキーワード1 ノンレム睡眠
睡眠には、眠りが浅い「レム睡眠」と、眠りが深い「ノンレム睡眠」の2種類があります。一度眠りに入ると、30分から1時間かけて浅い眠りから、深い眠りのノンレム睡眠に入ります。
その後、徐々に眠りは浅くなり、入眠から約2時間後にレム睡眠になります。レム睡眠を終えると、また眠りは深くなり、このサイクルが約1時間半おきに繰り返されます。深い睡眠のノンレム睡眠時には、成長ホルモンというホルモンが分泌されますが、この成長ホルモンが美肌づくりにとっても大切なホルモンになります。
質の良い睡眠のキーワード2 成長ホルモン
ノンレム睡眠時に分泌される成長ホルモンは、細胞の新陳代謝を活性化させる効果があります。肌の美しさを左右するターンオーバーは、この成長ホルモンの量が重要になります。成長ホルモンはアンチエイジングホルモンといっても過言ではありません。
睡眠不足で肌荒れをしてしまった、乾燥肌に傾いてしまった、肌の調子が悪いといった場合、睡眠不足で睡眠中の成長ホルモンが低下して、新陳代謝が乱れたことが原因になります。美肌には、成長ホルモンをいかに多く分泌させるかが大切です。
成長ホルモンは、23時から深夜2時の間が分泌が活性化する時間帯だといわれています。この時間帯にノンレム睡眠になっていると、肌が活発に生まれ変わり、乾燥知らずの肌になることができます。
質の良い睡眠のキーワード3 メラトニン
「23時になると乾燥肌知らずの美肌になる」といわれても、「早く寝なくちゃ、でも眠れない…」という気持ちがストレスになり、ますます眠れなくなってしまうといったケースもあります。
わたしたちが眠くなるととき、自然な眠りを誘うメラトニンというホルモンが脳で分泌されています。メラトニンは、別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、メラトニンが分泌されると体をリラックスモードに切り替えて眠くなります。
メラトニンは、必須アミノ酸が原料で、肉や魚、乳製品や豆類などに含まれているので、夕食はこれらの必須アミノ酸が含まれている食材をバランス良く食べるようにしましょう。
質の良い睡眠をとるために
質の良い睡眠をとるためには、規則正しい生活、睡眠ホルモンの原料となるタンパク質を積極的に摂ることに加えて、リラックスして眠りにつくことが大切です。そこで、リラックスを促すためのポイントをご紹介します。
眠るまえのリラックス習慣
日中の交感神経が優位な状態から、リラックスを促す副交感神経が優位な状態にスイッチする必要があります。そのためには、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かって、体の芯までポカポカと温まるのがおすすめです。
ストレッチなどの軽い運動をして、体の筋肉をほぐすのも効果的です。
さらに、ハーブティーなどの温かい飲み物を飲むのもおすすめです。とくにホットミルクには、セロトニンやメラトニンの原料となるトリプトファンというアミノ酸が含まれているのでおすすめ。
また、明るい場所は交感神経が優位になるため、眠る前は照明を少し落としておくことも睡眠の質を高めるコツです。お気に入りのアロマを焚いたり、お気に入りの本を読んだり、自分にとってやすらぐ時間を作るようにしましょう。
眠る30分前はやや暗めの照明にする
ホットミルクやハーブティーを飲んでリラックスする
ストレッチなどで体の筋肉をゆるめる
お風呂の温度は低めに設定を
眠るまえのNG習慣
眠る2時間前ぐらいから、興奮するようなことは避けましょう。交感神経が優位になったままではリラックスできず、たとえ眠ったとしても、質の良い睡眠をとることができません。スマホでネットを見たり、ベッドに入りながらテレビを見るのは、明るいうえに、メラトニンを減らすブルーライトがでているため避けるべき。
また、温かい飲み物がいいといっても、カフェインが含まれるコーヒーや緑茶は×。興奮作用があるので、かえって目が冴えてしまうことに。
汗をかくほどの激しい運動も、やりすぎるとアドレナリンが分泌され、交感神経が優位になってしまうので質の良い睡眠が遠ざかってしまいます。
スマホやパソコンはNG
コーヒーや緑茶などのカフェインを含む飲み物はNG
蛍光灯の明るい光はNG
汗をかくほどの激しい運動はNG
まとめ
体の中では眠っている間に、日中に受けたダメージの修復や回復、再生を行ってます。その働きは、深い眠りのときに分泌される成長ホルモンがカギを握っています。しかし、眠りの浅い質の悪い睡眠では、この成長ホルモンも少しだけしか分泌されません。この成長ホルモンは、美肌をつくるほか、疲労回復、脂肪燃焼、免疫力を高める効果も。今日の夜から、眠る前のNG習慣は封印しましょう!
肌は血液から酸素と栄養をもらって、新しく生まれ変わります。肌にもっとも多くの血液が行きわたるのが睡眠中です。つまり、肌は寝ている間に生まれ変わるのです。睡眠不足になると肌が荒れるのはこのためです。
平日は寝不足だから、週末に寝だめするという人もいますが、これはNG。寝だめしても1週間分まとめて肌が再生されるということはありません。